米インド太平洋軍のC4・サイバー部長マイケル・スミス准将は10月29日、ホノルルのTechNet Indo-Pacificで、2026年は米軍と同盟国が初めて多国間で単一の共通作戦画面上の作戦アプリを運用した年であり、「日本のパートナーが初めてMaven Smart Systemを使用し、統合打撃に貢献してキルチェーンを閉じた」と述べた。基盤はPACOMミッションネットワーク(PMN)で、9月のヤマサクラ91では日米豪が1日200件のデジタル火力要求を処理した。
PMN上で初めての多国間運用
スミス准将によれば、PMNは秘密区分をまたぐゼロトラスト型のネットワークで、従来は二国間に限られていたデータ共有を多国間に広げた。副司令官のジョージ・ロウェル中将は、過去1年に17の演習を9つのホスト国で35か国と実施し、共通のツール、共通のデータの流れ、言語翻訳を初めて使ったと述べ、「確実な指揮統制は太平洋における抑止の概念と不可分である」と位置づけた。Mavenの使用は、この共通基盤の上でAIによる目標処理を同盟国が共有した事例として語られた。
ヤマサクラ91で1日200件のデジタル火力要求
AFCEAのSIGNAL誌が10月27日に伝えた米太平洋陸軍のロナルド・クラーク大将の説明では、9月10日に終了した9日間のヤマサクラ91で、PMNが日米豪の実時間の三国間火力を可能にし、6日目には200件のデジタル火力要求が処理された。Mavenは5日目に拡張され、第25歩兵師団は週45機の無人機を自前で製造した。したがって日本側の使用は、少なくとも演習環境での火力調整の工程に組み込まれた段階にあると読める。
日本側の説明が待たれる運用の位置づけ
この発言を伝える日本語の報道と防衛省の公表は、11月1日までに確認できていない。8月の報道では、防衛省は指揮統制へのMavenの導入を検討する段階にあると伝えられていた。したがって「初めての使用」が演習限定の試行か、共同の火力調整における恒常的な運用の始まりかは、日本側の説明によって初めて定まる。AIによる目標処理を同盟国の共通基盤で共有することは、情報保全、交戦規則、国内法上の武力行使の判断の所在に関わるため、国会での説明の対象になりうる論点である。
出典一覧
報道
- 1
Bilateral no more: PACOM officials highlight multi-national data sharing network
出典確認 2026.11.02
Breaking Defense · 外部サイト - 2
関連資料と分析
背景
明示された関連付けはありません。
根拠
明示された関連付けはありません。
続報・後続版
明示された関連付けはありません。
関連する論点
この記事の引用
AI & Security Observatory(2026-10-29)「米インド太平洋軍、日本が初めてMaven Smart Systemを使い統合打撃に貢献と説明 日米豪が単一の共通作戦画面で連接」『AI & Security Observatory』、第1.0版、最終更新2026-11-02。https://ai-security-observatory.org/ja/brief/brief-20261102-06/
AI & Security Observatory (2026-10-29). INDOPACOM says Japan used the Maven Smart System for the first time and contributed to joint strikes, as the US, Japan and Australia share a single common operational picture . AI & Security Observatory, version 1.0. Updated 2026-11-02. https://ai-security-observatory.org/en/brief/brief-20261102-06/
版 1.0 · 公開日 2026.10.29 · 最終更新 2026.11.02
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